【知らないと損する】投資信託の「基準価格」ってなに?│つみたてNISA・iDeCoの基礎知識

お金と投資

つみたてNISAの商品のこと、実はよく分かっていない…!

iDeCoの商品は、最初に設定してから一回も見直しをしていない!

はじめてみたものの、難しくて困っている方はいらっしゃいませんか。

そんな方のために「基準価格」を分かりやすくご説明します。

基準価格を知ることで「オススメ商品のほったらかし投資は良くない」ことが分かります。

今回は、つみたてNISA・iDeCoの中身である「投資信託」を「ニワトリ」に例えます。

ぜひ最後までご覧ください。



投資信託 = ニワトリ とは?

つみたてNISA・iDeCoで購入できる商品は、金融庁が厳選した「投資信託」です。(一部ETFあり)

投資信託は「投資家から集めたお金をまとめて、運用の専門家が金融資産や不動産などで運用する金融商品」のことです。
とても難しいので、投資信託をニワトリに例えます。

あなたはニワトリ小屋に行き、良質な卵を産んでくれそうなニワトリを購入します。

(※ニワトリは1人1羽単位でしか購入できないものとします。例えば0.5羽では買えません。)

購入したニワトリは、ニワトリ小屋のスタッフさんが世話をします。

ニワトリを購入するメリットは次のいずれかです。

「ニワトリが産んだ卵を定期的に貰える」

又は

「産まれた卵を温めてひよこにする(ひよこの世話はしませんが、ひよこはあなたのモノです)」

ただし、受け取れる卵やひよこの数は、その時によって異なります。

ニワトリや卵・ひよこが要らなくなたら、売ることもできます。

高く売れれば、儲かります。

安く売ったら、今まで受け取った卵やひよこを考慮しても、損をするかもしれません。

売らない場合、ニワトリが生きている限り、卵やひよこを受け取ることができます。

そして、このニワトリ小屋運営の仕組みをファンドと呼びます。


この「投資信託 = ニワトリ」を前提に、まずは「時価評価額・純資産総額」を解説します。

それを踏まえて「基準価格」をご説明します。

時価評価額

時価評価額とは、一般的に「ファンドに組み入れられている資産の時価」と言われています。

ファンドに組み入れられている資産とは「ニワトリ小屋運営の資産」=「ニワトリ・ひよこ・卵 等」のことです。

時価とは「現在売買すると考えた場合の値段」=「今、いくらで売れるか」ということです。

つまり、時価評価額 = ニワトリ・ひよこ・卵が今いくらで売れるかです。

よって時価評価額を見れば、つみたてNISA や iDeCo は今いくらで売れるのかわかります。

純資産総額

純資産総額とは「時価評価額に利息・配当等を加え、運用にかかる諸費用を差し引いて算出されるファンドの規模」と言われています。

式で表すと「純資産総額 = 時価評価額+利息+配当 - 運用コスト」になります。

 ・利息、配当 = 購入したニワトリが未来に産む卵

 ・運用コスト = ニワトリ小屋の修理費・エサ代 など

つまり、純資産総額とは「あなたが購入したニワトリと、ニワトリが未来に産む卵の価値 から ニワトリを育てるためにかかる費用を引いた価格」のことを言います。

もっと簡単に言うと、純資産総額とは「ニワトリ小屋運営の規模」です。



基準価格

基準価格とは「純資産総額を総口数で割る」ことで算出されます。

式で表すと「基準価格 = 純資産総額 ÷ 総口数」になります。

総口数とは「ニワトリ小屋にいる全羽」のことです。

つまり、基準価格とは「ニワトリ小屋の1羽」あたりの「あなたが購入したニワトリと将来産まれる卵の価値(飼育費を引いたもの)」です。

もっと簡単に言うと、ニワトリ一羽を持っていることで得られる価値(ブランド力)がわかります。

全世界株の価格が次の場合、

 全世界株 A = 10,000円
 全世界株 B = 15,000円

全世界株 B の方が価値が高い(人気がある)ということです。

そして、あなたはご存じでしょうか?

あなたが毎月30,000円購入している投資信託は、基準価格をもとに計算されています。

 全世界株 A 30,000円=10,000円×3株
 全世界株 B 30,000円=15,000円×2株

全世界株 A を購入したら3株 購入することができますが、全世界株 B を購入したら2株しか購入できません。

つまり、一方方向に伸びているオススメ投資信託を購入することは、少ない株数を割高に購入していることになるんです。

イメージ図:著者作成

基準価格は高いほうがいいのか?

基準価格は、人気・ブランド力 だとお分かりいただけたと思います。

あなたにとって、商品を購入する基準は何ですか。

「バッグは エルメス・GUCCI」「自動車は ベンツ や ポルシェ」のように、ハイブランドがお好きなら、基準価格は高いほうがいいでしょう。

ですが「少し人気があって、お手頃価格の商品」はたくさんありますよね。

また、ブランド品の中には維持費・メンテナンス費(投資信託でいう信託報酬)がかかるものもあります。

「基準価格とは?」でお話ししたように、基準価格が高くなれば、購入できる株数が少なくなります。

人気者に飛びつかず、コストパフォーマンスの良いものを積み立てることを心がけましょう。

基準価格の使い方・注意点は?

基準価格は、同じアセット(全世界株同士・米国株同士 等)で比較する場合に有効です。

ただし、その他条件(信託報酬や分配金を再投資するかどうか等)が同じ位のアセットに限ります。

そして、注意点は基準価格が下がる・伸びない場合です。

割高で購入することも避けたいですが、基準価格が下がる・伸びない場合は本当に危険です。

こちらの記事で分かりやすく説明します。

【初心者向け】基準価格が下がる・伸びない3つの原因とは?│つみたてNISA・iDeCoの基礎知識

基準価格は「高いから良い・低いから悪い」わけではありません。

しっかりと見極めて、ぼったくり商品を掴まないように気を付けましょう。

最後に

基準価格についてお分かりいただけましたか?

基準価格が上昇(ブランド化)すれば、購入できる株数は少なくなります。

みんなのオススメ投資信託を購入している方は、気づかぬうちに割高で購入し続けているかもしれません。

オススメ商品を積立設定後、一度も見直していない方は、

これを機に今後の積立商品を見直してみて下さい。



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